付き合うことになってから、
初めてタクさんに会う日。
何度も会っている人なのに、
その日は朝から少しだけ落ち着きませんでした。
服を選んでは、
「これ、気合い入りすぎかな」
って戻して。
鏡を見て髪を直して、
また少ししてから鏡を見る。
付き合う前だって、
タクさんに会う日は楽しみだったはずなのに。
でも、この日はちょっと違いました。
今日会うのは、
「気になっている人」でも、
「好きな人」でもなくて。
私の、彼氏。
そう思うだけで、
なんだか恥ずかしくなるんです。
たった一言、
関係に名前がついただけなのに。
こんなにも気持ちって変わるんだなって、
この時初めて知りました。

“彼氏に会う”って思うだけで、
なんでこんなに照れるんだろ…笑
- 待ち合わせ場所に向かうだけなのに、いつもより緊張した
- 見慣れているはずのタクさんが、少し違って見えた
- 付き合ったからって、急に何かが変わるわけじゃなかった
- 前より少し近くを歩けることが、なんだかうれしかった
- 何気ない一言に、「彼女になったんだ」と実感した
- 帰り道、「もう少し一緒にいたい」と思っていた
- 別れ際、タクさんが自然に手をつないできた
- 家に帰ってからも、つないだ手の感覚が残っていた
- 「今日はありがとう」のLINEが、いつもよりうれしかった
- 彼氏ができた。それだけで、毎日が少し楽しみになった
- この時の私は、この恋がずっと続くと思っていた
- 好きな人と付き合えた。それだけで十分幸せだと思っていた
- 付き合うことは、ゴールじゃなくて始まりだった
- あの日の私は、ただ幸せでした
- 次回、タクさん編 第20話。
待ち合わせ場所に向かうだけなのに、いつもより緊張した
待ち合わせ場所へ向かう電車の中。
窓に映った自分を見て、
前髪をちょっと直してみたり。
スマホを開いて、
タクさんとのLINEを意味もなく見返してみたり。
「着いたら連絡して」
ただそれだけのメッセージなのに、
今日は妙にうれしく見えました。
付き合う前なら、
「今日も楽しく話せるかな」
とか、
「変に思われないかな」
とか。
そんなことを考えていた気がします。
でも、この日の緊張は少し違っていて。
嫌われたくない不安というより、
“彼女として会うのが照れくさい”
そんな感じでした。
自分でもちょっと笑ってしまうくらい、
私は浮かれていたんだと思います。

今思うと、
めちゃくちゃ付き合いたてって感じですよね…笑
見慣れているはずのタクさんが、少し違って見えた
待ち合わせ場所に着くと、
タクさんはもう来ていました。
遠くから見つけた瞬間、
「あ、いた」
って思った、その直後。
急に恥ずかしくなりました。
昨日までと同じタクさん。
服装も、
話し方も、
笑った顔も。
何も変わっていないはずなのに。
「おつかれ」
そう言って笑うタクさんを見た瞬間、
“この人、私の彼氏なんだ”
って改めて思ってしまって。
たぶん私は、
ちょっと変な顔をしていたと思います。
「なに?」
って聞かれて、
「いや、なんでもない笑」
ってごまかしました。
本当は、
“彼氏だと思ったら照れました”
なんて、
さすがに言えなかったです。

昨日までと同じ人なのに、
「彼氏」って思った瞬間、急に見れなくなるの何なんだろ…笑
付き合ったからって、急に何かが変わるわけじゃなかった
そこから二人で歩いて、
ごはんを食べに行きました。
話していることは、
本当にいつも通り。
仕事のこと。
最近あったくだらない話。
何を食べるかで迷ったり、
どうでもいいことで笑ったり。
付き合ったからといって、
急に特別な会話をするわけでもない。
映画みたいに、
何もかもが変わるわけでもない。
それが少し意外でした。
でも同時に、
私はその“いつも通り”が
すごくうれしかったんです。
関係が変わっても、
タクさんといる時の居心地は変わらない。
むしろ前より、
「ここにいていいんだ」
って思えるようになっていました。

付き合った瞬間に全部変わるんじゃなくて、
いつもの二人のままなのがうれしかったです。

前より少し近くを歩けることが、なんだかうれしかった
ごはんを食べ終えて、
お店を出たあと。
二人で駅の方へ歩きました。
付き合う前にも、
こうして何度か並んで歩いたことはあります。
でも、その日は少しだけ違いました。
歩いている時の距離が、
前より近かったんです。
肩が触れそうになっても、
わざわざ離れなくていい。
信号で立ち止まった時も、
自然と隣にいる。
たったそれだけのことなのに、
私は妙にうれしくなっていました。
付き合う前は、
近づきすぎたら変かな。
嫌じゃないかな。
そんなことを、
無意識に考えていたんだと思います。
でも今は、
「彼女なんだから、隣にいていいんだ」
そう思える。
恋人になるって、
もっと大きく何かが変わることだと思っていました。
でも実際は、
こういう小さな遠慮が
ひとつずつなくなっていくことなのかもしれません。

肩がちょっと近いだけでうれしいって、
今考えると可愛いな、私…笑
何気ない一言に、「彼女になったんだ」と実感した
歩きながら、
次の休みの話になりました。
「次、どこ行く?」
タクさんが、
本当に普通の顔でそう聞いてきたんです。
それまでだって、
「またごはん行こう」
とか、
「今度ここ行ってみよう」
みたいな話はしていました。
なのに、
その日の「次、どこ行く?」は、
私には少し違って聞こえました。
次も会えるのかな、じゃなくて。
次も会うことが、
最初から二人の予定に入っている。
それがすごくうれしかったんです。
付き合う前って、
一回楽しく会えたとしても、
次があるかは分からない。
LINEが来るか気になったり。
また誘ってもらえるかなって考えたり。
そんな時間がありました。
でもこの日は、
もう次の話をしている。
その小さな安心感で、
「あ、本当に付き合ったんだ」
って、
ようやく実感した気がしました。

「次どこ行く?」が当たり前に出てくるの、
地味にめちゃくちゃうれしかったです。
付き合う前は、
「また会いたい」と思っていても、
相手も同じ気持ちなのか分からない。
次の約束が決まるまでの時間って、
思っている以上に長く感じるんですよね。
あの頃、タクさんからの連絡を待ちながら
一人でいろいろ考えていた夜のことも書いています。
帰り道、「もう少し一緒にいたい」と思っていた
楽しい時間って、
どうしてあんなに早いんでしょうね。
話しながら歩いていたら、
あっという間に駅が見えてきました。
付き合う前なら、
「今日は楽しかったな」
って思いながら、
そのまま帰っていたと思います。
でも、その日は違いました。
もう少し一緒にいたい。
まだ帰りたくない。
そんな気持ちが、
いつもより素直に出てきたんです。
だからといって、
「帰りたくない」
なんて言えるほど、
私はまだ素直じゃなくて。
駅が近づくほど、
もうちょっとゆっくり歩けばいいのに。
なんて、
心の中で思っていました。
たぶんタクさんは、
そんなこと全然知らなかったと思います。
でも私は、
付き合ったばかりの彼氏の隣で、
ただ一緒に歩いているだけの時間を
終わらせたくなかったんです。

「もう少し一緒にいたい」って、
本人には言えなかったんですけどね…笑
別れ際、タクさんが自然に手をつないできた
駅の近くまで来た時でした。
歩いていた私の手に、
タクさんの手が触れて。
そのまま、
自然に手をつないできました。
ほんの一瞬のことだったのに、
私はたぶん、
分かりやすいくらい固まっていたと思います。
付き合ったんだから、
手をつなぐことくらい普通なのかもしれない。
でも私にとっては、
その瞬間が、
「付き合ったんだ」
って一番実感した瞬間でした。
言葉じゃなくて。
LINEでもなくて。
隣を歩きながら、
つながった手の温かさで。
ようやく、
私たちは本当に
彼氏と彼女になったんだなって思いました。
恥ずかしくて、
タクさんの顔はあまり見られませんでした。
でも、
手を離したいとは
全然思わなかったです。

これはさすがに、
めちゃくちゃドキドキしました…🤭♡

家に帰ってからも、つないだ手の感覚が残っていた
タクさんと別れて、
一人で家に帰りました。
さっきまで隣にいたのに、
部屋に入ると急に静かになる。
バッグを置いて、
上着を脱いで。
いつもの部屋なのに、
その日はなんとなく落ち着きませんでした。
思い出していたのは、
ごはんを食べながら笑ったことでも、
次の予定を話したことでもなくて。
帰り道で、
タクさんと手をつないだこと。
たったそれだけ。
なのに、
何度も思い出してしまうんです。
自分の手を見ながら、
「今日、手つないだんだよな…」
なんて考えて。
一人になってからの方が、
恥ずかしくなっていました。

こういうのって、
帰ってから思い出す方が恥ずかしいんですよね…笑
「今日はありがとう」のLINEが、いつもよりうれしかった
少しして、
スマホが鳴りました。
タクさんからでした。
「今日はありがとう」
「楽しかった」
短いLINE。
付き合う前にも、
デートのあとに連絡をもらったことはあります。
それなのに、
その日は同じような言葉が全然違って見えました。
もう、
「今日楽しかったかな」
とか、
「次も会ってくれるかな」
って考えなくていい。
もちろん、
恋人になったからって
相手の気持ちが全部分かるわけじゃありません。
でも、
好きな人と同じ気持ちだったこと。
そして今、
その人が私の彼氏になったこと。
それだけで、
スマホを見ながら自然に笑っていました。
私も、
「こちらこそありがとう」
「楽しかった☺️」
って返して。
送ったあと、
また画面を見ながら
一人でニヤニヤしていました。

たぶんこの日の私、
スマホ見ながらずっと顔ゆるんでました。笑
少し前まで、
「私たちって、結局どういう関係なんだろう」
って悩んでいたのに。
その答えが出た夜のことは、
前のお話に書いています。
彼氏ができた。それだけで、毎日が少し楽しみになった
付き合い始めたばかりの頃って、
次に会う予定があるだけで、
いつもの毎日が少し違って見えるんですよね。
仕事で疲れた日も、
「次の休み、タクさんに会える」
って思うと、
ちょっと頑張れたり。
服を見ていても、
これ着て会いたいな。
なんて考えたり。
何かおいしいものを見つけたら、
今度一緒に食べたいな。
って思ったり。
自分の生活の中に、
少しずつタクさんが入ってきていました。
私はこの頃、
恋人ができるって、
こういうことなんだと思っていました。
大きな出来事が起きるんじゃなくて。
普通の日常の中に、
「次に会える楽しみ」
がひとつ増えること。
それが、
すごく幸せでした。

この頃は本当に、
次に会える日が楽しみでした☺️
この時の私は、この恋がずっと続くと思っていた
付き合う前は、
相手の気持ちが分からなくて、
何度も一人で考えて。
LINEひとつで喜んだり、
不安になったり。
それでも少しずつ距離が近づいて、
ようやく、
「彼氏」と「彼女」になれました。
だからこの時の私は、
ただうれしかったんです。
やっと好きな人と付き合えた。
これからもっと、
タクさんのことを知っていける。
いろんな場所に行って、
いろんな話をして、
もっと好きになっていくんだろうな。
そんなふうに、
当たり前みたいに思っていました。
この恋が終わる日のことなんて、
もちろん、
少しも考えていませんでした。

この時はまだ、
ずっとこんな感じでいられると思ってたんですよね。

好きな人と付き合えた。それだけで十分幸せだと思っていた
次に会う日の服を考えたり。
LINEが来れば、
少しうれしくなったり。
次はどこに行こうかなって、
一人で考えてみたり。
付き合い始めたばかりの私は、
そんな小さなことを
全部楽しんでいました。
恋愛って、
もっと難しくて、
もっと不安になるものだと思っていたんです。
実際、
付き合う前の私は何度も悩みました。
タクさんは私のことを
どう思っているんだろう。
また会いたいと思ってくれているのかな。
私だけが好きになっていたら、
どうしよう。
でも、
そんな時間を越えて、
ようやく好きな人と付き合えた。
だから私は、
これでもう大丈夫なんだって
どこかで思っていました。
好きな人と、
好き同士になれた。
それだけで、
この恋はきっとうまくいく。
この頃の私は、
本気でそう思っていたんです。

「付き合えたら安心」って、
あの頃は思ってたんですよね。
付き合うことは、ゴールじゃなくて始まりだった
今になって振り返ると、
付き合う前の私は、
タクさんと恋人になることばかり考えていました。
相手の気持ちを知りたい。
もっと近づきたい。
また会いたい。
そして、
できるなら付き合いたい。
そこまで辿り着いた時、
恋愛の一番難しいところを
乗り越えたような気がしていたんです。
でも本当は、
そこからでした。
好きになることと、
一緒にいること。
そして、
一緒にいる関係を続けていくこと。
全部、
少しずつ違うんですよね。
付き合ったからこそ見えてくることもある。
付き合う前には気づかなかった、
考え方の違いもある。
この日の私は、
まだそんなことを知りませんでした。
ただ、
タクさんの彼女になれたことが
うれしくて。
次に会える日を、
楽しみにしていました。

恋人になってから知ることって、
やっぱりあるんですよね。
恋愛になると考えすぎてしまったり、
相手に合わせようとしてしまったり。
そんな私自身のことは、
プロフィールにもまとめています。
タクさん編から読みに来てくれた方は、
よかったらこちらも覗いてみてください♡
あの日の私は、ただ幸せでした
初めて、
「彼氏」としてタクさんに会った日。
やったことだけを並べれば、
一緒にごはんを食べて。
話しながら歩いて。
駅まで帰った。
それだけです。
でも私にとっては、
忘れられない一日になりました。
前より少し近くを歩けたこと。
次の予定を当たり前みたいに話せたこと。
初めて自然に手をつないだこと。
そして家に帰ってから、
「私、本当にタクさんの彼女になったんだ」
って実感したこと。
どれも派手な出来事じゃありません。
それでも、
この頃の私はちゃんと幸せでした。
だから今でも、
この日のことを
嫌な思い出にはしたくないんです。
この先、
私たちの間には少しずつ変化が出てきます。
でも、
最後がうまくいかなかったからって、
最初に感じていた幸せまで
嘘になるわけじゃない。
好きだったことも。
うれしかったことも。
あの日、
手をつないでドキドキしたことも。
全部、
あの頃の私にとっては
本当の気持ちでした。

別れた恋にも、
ちゃんと幸せだった時間はあるんですよね。
次回、タクさん編 第20話。
付き合い始めてから、
しばらくは本当に楽しかった。
会えるのがうれしくて。
LINEが来るのもうれしくて。
「彼氏がいる」っていうことにも、
少しずつ慣れてきました。
でも、
一緒にいる時間が増えるほど、
付き合う前には見えなかったことも
少しずつ見えてきます。
連絡の取り方。
会いたいと思う頻度。
何気ない言葉の受け取り方。
どれも、
その時は
「そんなに大したことじゃない」
と思っていました。
それでも心のどこかに、
小さな引っかかりが残るようになって。
次回、
好きなのに、
少しだけ寂しい。
付き合ってから初めて感じた
“小さな違和感”について書きます。



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